パソコンの中にプログラムが残っていたので、昔のスカウトを思い出しながら、その時の記事を書いてみました。ただし、写真の添付はありません。
カブ族原始の大冒険
2003年7月26日、ボーイスカウト苫小牧第2団は、カブスカウトが集まる特別な集会を開きました。その名も「原始の大冒険」。
子どもたちは午後から自分たちの衣装を作り始めました。土嚢袋で作る原始人スタイルの衣装に縄を巻き、腰に長い杖を携えて、まるで時代をさかのぼったかのようです。

ビーバーとカブの入隊式
夕方が近づき、みんなで手作りの夕食を囲みます。火を使う調理はどきどきでしたが、自分たちで作った食事は格別。満腹の笑顔があふれます。自由時間では、それぞれが原始人気分で遊びとおしゃべりに夢中でした。
そして夜の大イベント、入隊式が始まります。いつもの室内のろうそくの光ではなく、今夜は外で松明とかがり火を使って行われ、炎の揺らめきが子どもたちの緊張と期待感を高めました。

「ビーバースカウトは起立!」リーダーの声で子どもたちが立ち上がると、たいまつ補助リーダーが種火たいまつに火を灯し、それが点火者に手渡されます。点火者がたいまつを左手に持ち、かがり火に火をつけながら、「ぼくはみんなと仲良くします」と唱和し、みんなで続けて約束を立てる姿はとても神聖でした。
入隊者は隊長の前へ進み、敬礼をしながら隊旗を握ってビーバーサインをします。リーダーの厳しくも優しい問いかけに、元気よく「ぼくはみんなと仲良くします。ビーバー隊のきまりをまもります。」と答える声に決意があふれていました。カブ隊の入隊式も同様に行われ、おとなびた誓いに胸が熱くなりました。
火の儀式「営火」
入隊式が終わると、火の儀式「営火」が幕を開けます。そこには「山裾の神」が登場。土嚢袋で作った原始風の衣装に身を包み、縄を巻き、長く大きな杖を持っています。神様は上座の椅子に座り、まるで本当に眠っているかのように静かに寝たふりをしています。
やがて辺りが暗くなり、リーダーの合図でスカウトたちは右手にミニたいまつを持ち、静かに行列を作って歌いながら入場します。♪「遠き山に日は落ちて」の歌声が星空に響き渡り、火床の周りを一周。みんなの火がひとつに集まり、大きな炎が揺らめきます。
リーダーの声が響きます。「山裾の神様は遠くの山から疲れて眠りに来ています。みんなの火がひとつになれば、きっと目を覚ますでしょう。」
小さなたいまつの火が次々と火床にくべられ、炎は勢いを増して燃え上がります。時折パチパチと薪の弾ける音がして、夜の森に魔法のような時間が流れました。
「まだ神様は起きませんね。さあ、みんなで原始人の踊りを踊りましょう!」エールマスターのリズムに合わせて、みんなは体を揺らし、手を叩きながら勇敢な動きを真似ます。
しばらく踊った後、突然神様が目を覚まし、「アッ!神様が目覚めたぞ!」と大声をあげます。 子どもたちは歓声をあげ、火の前で踊り、歌い、ゲームを楽しみました。

神様はみんなの出し物や勇気あふれる姿に感心し、笑顔で語りかけます。「それぞれの部族に伝わる出し物をもっと見せておくれ。」
ゲームや歌で盛り上がり、一日の終わりが近づくと、神様は静かにまた眠りにつきます。♪「一日のおわり」の旋律が優しく流れるなか、リーダーの先導で一列になり、星空の下、スカウトハウスへともどり、静かな夜の終わりでした。
原始の大冒険
翌朝、みんなは昨日作った原始人の衣装を再び身にまとい、神社境内の森へと出発します。 用意されたのは空のペットボトル、小さな水筒、飴玉、ハンドタオル、ウエストポーチ、獲物を挟む縄、杖、筆記用具、時計、ホイッスル、そして演習林の白地図。
準備された45枚の「獲物」カードには、マンモス5枚、クマ7枚、トラ7枚、ワシ7枚、リンゴ9枚、ブドウ9枚のイラストが描かれており、赤または青の印がついた札が範囲内に満遍なく設置されています。 木の枝や地面に画鋲で留められているため、獲物が停まっているかもしれませんし、地上を歩いているかもしれません。
スカウトたちは縄を肩からたすきがけにして、縄の両端を本結びにして準備完了。捕まえた獲物は細く折って縄にはさみ、画鋲はペットボトルに入れて持ち帰ります。
リーダーは、広い裏山へ冒険に出る前に、ルールや注意事項を丁寧に説明します。チームから離れずに行動すること、怪我をしたら必ずすぐに知らせること、そして時間厳守で戻ることなど、安全への配慮も欠かしません。「さあ、もうすぐカブ族の新しい村ができるよ。 でも、ちょっと小さい村だと思わないかい?これからこの村を広げるため、みんなでこの裏山の未知の領土へ冒険に行こう。 そこには誰も知らない謎と、さまざまな獲物が潜んでいるんだ。 」

メッセージと地図を受け取った子どもたちは、胸を躍らせて未知の世界へと飛び出しました。
午後10時20分、冒険を終えたカブの村にみんなが無事帰還。獲物を種類別に分け、点数計算をしました。遅れた時間は減点される厳しいルールの中で互いに励まし合い、得点の高いチームは低いチームから原始人の掛け声で祝福されます。「オーッ!アッ!」と声が響き、仲間との絆はより一層強まりました。
完成した森の地図をみんなで見て、それぞれの頑張りを称えあい、閉会式を迎えました。
この物語は、カブ族 原始の大冒険として伝えられています。
「カブ族 原始の大冒険」

その昔のずーと昔 支笏湖の上にそれはそれは大きな山「シコツヌプリ(支笏岳)」がありました。この山は、大昔(3万年前)に永い年月をかけ大噴火を起こし、海だった地を埋め尽くし今の勇払原野を造りました。そして、フウプシヌプリ(風不死岳 1万2千年前)・エニワヌプリ(恵庭岳 2万年前)ができ、最後にタルマイヌプリ(樽前山 9千年前)ができました。
今みんなが踏みしめている大地の下100mまでそのときの火山灰が積もっています。
その後噴火したシコツヌプリ(支笏岳)の跡に水が溜まってできたのが「シコツトウ」現在の支笏湖です。支笏湖の湖面の高さは248mで深さが360mあり、湖底は海面より112m深く当時の噴火のすさまじさがうかがえます。
この支笏湖の豊かな水をはぐくんで、タルマイヌプリの裾野は豊かな土地を形成し、ヌプリケシカムイ(山裾の神)が住んでいました。
この豊かな原始の地を目指して、北のカブ族と南のカブ族、そして、西のビーバー族と東のビーバー族が移動をはじめ、それぞれの村をここ「トマコマイ」(沼のある山奥に入っていく川)に築こうと行動を開始しました。
この原始の地に最初に着いたのがカブ族でした。カブ族はこの地に村を造り始め、周囲の地図を作るため森に入り探検と狩りを始めました。
ちょうどその頃、ビーバー族がその地に着き、村を造ろうとすると、先人が作った無人の村を発見し、その住処に手をくわえ住むことにしました。
周囲の探検と狩を終えて帰ってきたカブ族は、ビーバー族を見てビックリしましたが、お互いの事情を理解し、一緒に住みひとつの部族となり「ボーイ族」を作ることにしました。
しかし、北のボーイ族と南のボーイ族は常日頃から仲が悪くいつもいざこざが絶えませんでした。
あるとき、そのいざこざは争いとなり、戦いが始まってしまいました。その戦いは数日間におよびましたが、勝敗が着かず傷つき疲れ果て、争いの醜さを知りお互いの平和のために部族を統一し「タルマイ族」となり、その後戦争のない平和な暮らしをしたとさ。
終わり
こうして子どもたちは、支笏湖の歴史を感じながら生き生きとした体験を通して自然、仲間、そして自分自身と向きあい、大きく成長したのでした。

