23rd World Scout Jamboree

世界のスカウトが一堂に会する第23回ワールドスカウトジャンボリーは、2023年に日本の山口県、きらら浜で開催されました。この大会は、日本の「和(wa)」の精神にちなんだテーマ「和 (wa) a Spirit of Unity」を掲げ、参加者に調和、平和、協調の大切さを体感する機会を提供しました。きらら浜は南北約3km、東西約1kmにわたる広大な干拓地で、2001年の山口きらら博の会場として利用された場所です。この大会には世界中から約33,000人のスカウトが集い、多彩な伝統文化と最新の技術を融合させたプログラムが展開されました。

Jamboreeの期間中、参加者は環境保護や防災、平和活動などに積極的に取り組み、体験を通じて学びを深めました。初めて長期間の野外生活を送るスカウトも多く、モンベル社の特別仕様テントが提供され、協力しながら快適な生活空間を作り上げました。食事はそれぞれの班のタープのもとで調理し、チームで協力し合いながら自分たちの役割を果たすことにより、リーダーシップと協調性が育まれました。調理には安全に配慮したカセットコンロが使われ、班ごとにオリジナルのレシピを考案して楽しみました。

各参加隊にはサブキャンプと呼ばれる区画が割り当てられ、そこではテントの設営、調理場、洗濯干し場、隊集会場などが作られ、一つの小さなコミュニティとして機能しました。こうした生活空間を仲間と協力して整える経験は、スカウトとしての活動理解を深めるとともに、強い連帯感を生み出しました。

また、サブキャンプでは自由参加のスポーツ大会や、夕食を共にする交流会、文化パフォーマンスなど、多様なプログラムを通じて世界中のスカウトたちが国境を越えた友情を育みました。音響付きのステージで行われる各国のパフォーマンスは短時間ながらも内容が濃く、参加者全員が楽しめるものでした。さらに、隊のサイトやサブキャンプ内外の特設スペースでは、自国の文化やスカウト活動を紹介するゲームやアクティビティが行われ、多くのスカウトの注目を集めました。

世界スカウトジャンボリーのプログラムはスカウティングの基本理念に基づき、身体的、知的、情緒的、社会的、精神的な成長を促進する内容で構成されています。多国籍の環境での生活と多様な活動は、参加者全員の協力と理解を必須とし、自己成長と世界理解を促しました。大会のロゴは日本の伝統的な水引をモチーフにしたデザインで、世界のスカウトがエネルギーと友情を結びつけていることを象徴しています。ロゴには「力」「革新」「調和」を表す三色が使われ、テーマの「和」の文字が和紙の紐のようにデザインに配置されました。

閉会式を迎えた日、世界中から集まったスカウトたちは深い連帯感と友情を胸に、それぞれの国へと帰路につきました。多くの参加者にとって、このJamboreeは生涯忘れられない体験となり、世界平和の使者としての自覚を持って日々の生活に戻っていきました。異文化との出会いと多彩な体験を通じて得た友情と学びは、未来の世界を担う若きリーダーたちの礎となることでしょう。

このように23rd World Scout Jamboreeは、日本の自然と文化に包まれながら、全世界の青少年が調和と連帯の精神に基づき交流する特別な場となりました。大会を通じて築かれた友情や経験は、参加者一人ひとりの人生に豊かな彩りを添え、スカウト運動の真髄を再確認させる契機となったのです。

Media Center スタッフとして参加して感じたこと

第23回世界スカウトジャンボリー(23WSJ)は、世界各地から多様な背景を持つスカウトたちが集う一大イベントであり、多くのボランティアや企業からの支援で成り立っています。この大会で印象に残ったことは、参加者の多様性と、それを支えるスカウトたちの姿勢の素晴らしさです。

大会運営のために集まったボランティアたちは、割引もなく、交通費も自腹であるにもかかわらず、熱意を持って懸命に働いています。その仕事内容は受付や会場設営に留まらず、誰もが嫌がるトイレ掃除や医療支援まで多岐にわたります。こうした縁の下の力持ちの存在が、大会全体を支えています。

また、参加するスカウト同士には国籍や人種、地域の違いは全く感じられませんでした。身体的なハンディキャップを持つスカウトも多く参加しており、それを補うための工夫が随所に見られました。例えば、大きなリヤカーや改造された車いすを利用し、それらを補助するスカウトたちはハンディキャップを意識することなく自然に支え合っていました。こうした姿勢は非常に感動的で、まさにスカウトの精神が根付いていることを感じさせます。

さらには、自転車でけん引する乳母車に赤ちゃんを乗せて参加するような、普段の日本では考えられないスタイルも見られました。世界のスカウトたちは、多様な背景や事情を受け入れ、互いに尊重し支え合いながら活動しているのです。

このように、第23回世界スカウトジャンボリーは日本のスカウト活動とは異なり、多様性を自然に受け入れ、それを力に変えている大会でした。古い世代の者として、こうしたスカウトたちの行動力や連帯感には深く感銘を受けました。この大会から多くのことを学び、今後の活動に活かしていきたいと思います。

この経験から、世界のスカウトの凄さは単に技術や知識にとどまらず、ボランティア精神、他者への思いやり、多様性の尊重にあると言えます。23WSJでの出会いや体験は、参加したすべての人の心を豊かにし、未来への希望を感じさせるものでした。これからもこの精神を胸に、ボーイスカウト活動を広げていきたいと考えています。